命を食す [つぶやき]
写真家でいらっしゃるお客様からある写真展を教えていただきました。
銀座ニコンサロンで開催中の
本橋成一 写真展
屠場<とば>
6/6(水)~6/19(火)
屠場…私たち人間が口にするために牛を殺しさばく場所。
そこに働く人たちを30年追い続けた写真展だそうです。
この屠場にスポットをあてた写真展が開かれるのはおそらく初めてのことだそうです。
それはここで行われている命を奪う、という行為と、そういう仕事に従事している人たち、
に対する偏見を皆が直視できなかったからかもしれません。
ご覧になってきたその方がおっしゃるには、
展示されている写真は、わざわざそういうシーンを避けたのではなく
あくまで普通に撮影しているにも関わらず、
事前に想像していた目を覆うような写真は一切なく、
むしろそこで働く人々の命に対する敬意と職人としての誇りが表現されていた、と。
今、屠場にも機械が導入され、人の手ではなく、流れ作業によって、命を奪う、という行為が行われているそうです。
私たちは食べるものからできています。
自分達が植物であれ動物であれ、他の命をいただいて生きていること。
これは決して忘れてはいけない。
私たちは食べるものからできています。
敬意と誇りを持って命をいただいたものを食すのと、
命をただ物体として処理したものを食すのと、
この二つが結果が同じとは思いません。
今「食」が本当に乱れていると思います。
機械化だけが問題なのだ、とは思いません。
でも、きっとこの写真展には考えさせられることがたくさん込められていると思います。
もちろん「食」を超えて、でしょう。
少なくとも食に関わる仕事をしている私は、これは見ておかなくては、と強く思いました。
次の休日に行ってきます。
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